活動自粛中だったヘレン再開 withコロナ時代に備える保育をご紹介

2020年07月10日

新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの保育園は登園自粛を迫られました。障害児保育園ヘレンも一部の職業の親御さん以外は、ご自宅でお子さんをみていただくことをお願いしていました。

2020年6月8日より、親御さんの職業に関わらず、お子さんのお預かりを再開しました。ヘレンでは、感染すると重症化しやすい障害児や医療的なケアが必要なお子さんをお預かりしているため、ヘレン全園にて登園日数を減らしたり、時間を短縮しての保育にとどまっています。そのため、まだ以前と同じように長時間でのお預かりはできず親御さんにはご負担をおかけしていますが、保育園が感染源とならないよう予防対策を徹底しながら活動しています。

今回は、障害児保育園ヘレン中村橋の様子と、予防対策をご紹介します。
※園によって対策や活動内容は異なります。

園内の子どもの数は8人まで 子ども自身が距離を取りやすいような工夫

中村橋園では、現在、園内の子どもの数は8名に制限しています。
親御さんのご協力もあり、午前だけ登園のお子さん、午後だけ登園のお子さんと入れ替えて保育を行っています。
また週2、3日の登園でお願いできるご家庭には協力していただいています。

保育室は2部屋に分け、1部屋に4人ずつで活動をしています。
子どもたちに、「お友達と距離を取って」といってもなかなか難しいことですよね。写真のように、子どもたちも理解しやすいよう、等間隔で床にテープでマークを付け「◯色のところで遊ぶよ」と伝えています。

また、お散歩のときも、人が少ない公園を選び出かけています。園に帰ってきた際には、もちろん手を洗いますが、これは以前から毎日行っていたことなので子どもたちは慣れています。水場での手洗いが難しいお子さんも、消毒などを行い対応しています。

保護者のアンケートでは「これまでと同じ集団保育」を望む声が9割

緊急事態宣言を受けて、私たちは障害児のご家庭が今後も集団保育を望まないかもしれないと考え、5月、保護者に向けて、宣言が解除になった後の保育についてアンケートを取りました。

すると、登園自粛前と同じ保育や支援を受けたいと答えた保護者が9割にのぼり、ヘレンの継続を望む声が多数集まりました。

また、集団での保育についても伺ったところ、集団保育を望んでいる方がほとんどであることがわかりました。

(アンケート結果)

  • 感染リスクは気になるが集団での保育を選びたい…91%
  • 感染リスクは気にならない…3%
  • 会社に出勤しなければならない場合、感染リスクは気になるが集団での保育はやむを得ない…3%
  • 感染者数値が安定しない現状ではなんとも言えない…3%

ヘレンにお子さんを預けている親御さんのほとんどが仕事を持っています。
仕事などをして自分自身のやりたいことも大切にしていると同時に、お子さんが集団保育によって成長していることを日々感じてくださっていましたが、コロナによってより顕著になっていることがわかりました。

(保護者の声)

  • 今の状況が続くと、親子共々精神的に苦しくなってくるような気がしています。少し母子分離の機会が頂けると助かります。
  • 在宅勤務で仕事をしているので、子どもは寝ている状態が続いてしまっています。短時間でもいいので子どもの活動の時間があるほうがいいと思います。
  • 子どもの療育的な部分で不安を感じます。

医療従事者指導の下 予防対策を行っての保育


(写真)たん吸引など医療的なケアの際には、フェイスガードと手袋を着用。ついたてを立てて、飛沫の広がりを予防しています

障害や医療的なケアが必要な子どもの親御さんは、ほとんどの人が子どもにつきっきりで育児をしています。そして、今回の事態を受けて外出を控えている人が多い状況にあります。そんな中、ヘレンに登園をする親御さんには少しでも安心して仕事を続けてほしい。私たちは、医療従事者に予防対策を指導してもらい、できる限りの感染対策を行って保育をしてまいります。


(写真)食事は距離をとれるよう1テーブルに1人ずつで配置。食事介助のスタッフは、マンツーマン対応しています。

再開してから1ヶ月がたちますが、登園した親御さんからは温かい声をいただいています。

  • 感染症へのリスクが高いため、集団生活への不安はありますが、園でできる限りの対応をしていただいているので安心して預けています。
  • 自粛期間ずっと家で過ごしていたため、園の再開はとてもありがたかったです。子どもが楽しそうに帰ってくる表情を見られたことが嬉しかったです。
  • 家にいる際には、生活のリズムが崩れたり、機嫌が悪かったりしていたが、園で様々な刺激を受け、体を動かして遊んでくると、家でも落ち着いて過ごせるようになりました。

新型コロナウイルスの影響は日々変わっている状況にあります。障害児保育園ヘレンは、親御さんたちにご協力をいただきながら、withコロナの時代でも保育を行っていけるよう対策を考えながら活動してまいります。


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※8月以降の日程も以下のフォームに記載がありますのでご覧ください。

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