障害のあるお子さん一人ひとりに合わせて長時間保育を実現
障害児保育園ヘレンは、障害のある子どもたちを
保育、看護の専門スタッフが職種連携を行いながら保育を行うことで
長時間保育を実現した保育園です。
障害のあるお子さんを長時間お預かりできる保育園がないために
親御さんが就労できずにいる、孤立してしまっている、そんな課題解決のため、
2014年、日本で初めて荻窪に誕生しました。
現在ヘレンは東京都内に5園(荻窪、経堂、中村橋、初台、東雲)あります。
その中のひとつ、初台園で開かれたワークショップの様子をご紹介します。
この日の出席児は2歳児が1名、4歳児が2名の計3名。
酸素を使用しているお子さんや、座位保持椅子を利用するお子さん、
必要に応じて活動中に吸引を行うお子さんなど、三者三様ですが、
お子さん一人ひとりに先生が寄り添い、活動を行います。
その日そのときにお子さんがベストな状態で参加できるようにサポートしています。
ワークショップ前の朝の会ではまず、はじまりの歌を歌います。
先生たちが歌い始めると一様に表情がほころびます。
今日の日付、出席しているお友達の名前や顔、天気など、
その日の情報が写真や絵、歌に乗せて子どもたちに伝えられます。
時に鈴の音を鳴らしたり、うちわで一人ひとりに風を送ったりと、
五感を通して情報が自然に伝わるように、ヘレンならではの工夫がこらされています。
お子さん一人ひとりに合わせたワークショップがスタート!
朝の会が終わると午前の活動がスタート。ついにワークショップの時間です。
子どもたち一人ひとりに小さなホワイトボードとカラフルなタイルが配られました。
タイルの裏には小さなマグネットがついていて、
タイルをホワイトボードに貼ることで、思い思いの図形がつくれます。
これが今回のワークショップのキットです。
握る力が十分ではない子どもたちにとっても、
薄くて、マグネット式のタイルは扱いやすいようです。
酸素を使用している4歳のお子さんは、幼児用の椅子に座り、
机の上にキットが配られると自ら手を伸ばして作業に没頭。
「彼女は多分あっと言う間に仕上げちゃいます!
シャッターチャンス逃さないで!」と先生たち。
その言葉通り、ものの20秒ですべての色を組み合わせて図形を作り上げ、
その後も次々と図形のパターンを生み出していました。
座位保持椅子に座った状態で取り組んだ4歳のお子さんは
ホワイトボードを斜面台に立ててもらい、
先生に渡してもらったタイルをじっくり握ったり眺めたりしながら、
ひとつひとつ慎重に配置していきます。
サポートする先生も「こうしたら?」とお子さんに促すことはありません。
お子さん自身が手を伸ばすのをじっくりと待ちます。
お子さんが15分ほどかけて置いた数個のタイルを眺めながら、
「何事にも丁寧に取り組むのが彼らしさです」と先生たちは嬉しそう。
今日は少し体調が思わしくなかった2歳のお子さんも、先生に抱っこされて
園長先生にホワイトボードを持ってもらって挑戦!
全ての色のタイルを使ってダイナミックな図形をつくりました。
「取り組み方や作品に、子どもたちそれぞれの個性が出ますよね」と
先生方は笑顔で話してくれました。
つくった作品は渋谷の街の壁画に生まれ変わります!
このワークショップは「SHIBUYA みんながつながる インクルーシブ•アート」
という企画で行われました。この企画は渋谷の街を悩ませる落書き問題に
アートで課題解決を模索したいと立ち上がった、落書き消しのプロ集団・
一般社団法人CLEAN&ART と渋谷区障害者団体連合会が主催する企画です。
障害のある人もない人も、あらゆる人々が同様のキットを使い、原画を制作。
集まった原画を一般社団法人CLEAN&ART 代表理事で
壁画アーティストの傍嶋賢さんがプロデュースして
渋谷の街を彩る壁画に昇華させようという壮大な企画です。
つまり子どもたちがこの日作ったカラフルな図形は、いずれ渋谷の街の
一部になるというお楽しみつきなのです。
ヘレンの保護者からも、壁画の完成を楽しみにする声が聞かれていました。
子どもたちが集団生活から得られる経験は財産
ヘレンに通う子どもたちは実に十人十色。
だからこそヘレンでは、このワークショップに限らず、日常の活動においても
一人ひとりの得意や好きなことに着目し、その子に合わせた活動ができるよう
計画を立て、スタッフがサポートしています。
「一人ひとりに合わせて、1週間単位で活動内容を計画・調整しています。
子どもたちが集団の中でやってみたいと思うことの延長線上が
社会の中でのチャレンジにつながるのではないかと私は考えています。
子どもたちも、お友達がやっている活動を感じたり、大人たちの声掛けを
聞いたりすることだけでいい刺激になっています。それが集団生活のいいところですよね。
嬉しいことに保護者からも『ヘレンに通うようになって、子どもの表情が変わった』
という声をよくかけてもらいます」と椎根園長。
そんなヘレンの経堂園・荻窪園では園児を募集しています!
ヘレンは障害のある子どもたちが、集団生活を楽しみながら
日々新たな「できた!」を積み重ねられるよう、
保育・看護の専門スタッフが連携し、一人ひとりの子どもたちに
合わせた園生活をサポートしています。
現在、ヘレン荻窪 そら組(重心児以外のお子さん)/ヘレン経堂 たんぽぽ組(重心児以外のお子さん)にて園児を募集しています!
■対象となるお子さん
年齢:1歳以上の未就学児
症状:下記3点を満たすお子さん
①肢体不自由(医療的ケアがない場合含む)、経管栄養/経鼻栄養/胃ろう/腸ろう等の医療的ケア、疾病などで保育園に入れないお子さん(※1)
②弊会スタッフにより安全なお預かりが可能と判断されたお子さん
③お住まいの自治体保育課により、保育の必要性が認められるお子さん
(※1)今回の入園募集クラスは中程度の障害のあるお子さんを対象としており、重症心身障害のお子さんは対象としておりません
■居住エリア
ヘレン荻窪 そら組 :杉並区全域、中野区(大和町、若宮、白鷺のみ)、練馬区(立野町、上石神井南町、関町南のみ)
ヘレン経堂 たんぽぽ組:世田谷区
■備考
・送迎:一部あり(朝夕週10回のうち2回送迎となります。曜日時間等の詳細は入園時に調整となります)
・両園とも、対象エリアに引越した後に入園申し込みをして頂くことは可能です。ただし他のご家庭と同一条件での入園選考となり、引越し前の入園確約はできかねます。
条件に当てはまるご家庭で、入園をご希望の方は、以下のサイトより「利用希望者向け動画視聴」をお申し込みください。動画のご視聴後に書類選考、見学、面談等のステップとなります。少しでもご興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお申し込みください。お待ちしています!
「利用希望者向け動画視聴」お申し込みフォームはコチラ