「障害を持つ我が子との関わり方が分からない…」
「どうやって遊べば良いんだろうか…」
そういったお悩みを持つ障害児・医療的ケア児の保護者さんもいらっしゃるのではないかと思います。
障害児保育園ヘレンは、子どもたちの個性を大切にし、お友だちやスタッフと一緒に遊びながら社会性(人と関わり自分の思いを伝えてくれること)も育む保育を行っています。
基礎疾患があっても、医療的ケアがあっても、発達の遅れがあっても、その子らしさを大切にして、集団の保育活動に参加できるようなサポートをしています。
今回は、ヘレンで大切にしている”感覚の発達を促す遊び”について、「障害児保育園ヘレン荻窪」の勝木園長の言葉とともに、2回にわたってご紹介します。
体を大きく動かす粗大運動とは?なぜ粗大運動が大切なの?
こうした遊びを行う際、子どもたちは、五感(触覚、視覚、聴覚、味覚、嗅覚)と、体の動きを感じる感覚(前庭感覚)、筋肉や関節の動きを感じる感覚(固有感覚)を使っています。
粗大運動や感触遊びを繰り返し行うと、外界からの刺激をうまく受け止められるようになり、その場に応じた動きをしたり、だんだん自信をつけて意欲を持って遊んだり、周りの人に楽しさや要求をその子らしく伝えてくれるようになります。
中でも、粗大運動とは【歩く・四つ這い・揺れ・回転・弾む・止まる】など体をダイナミックに動かす運動を指し、体のバランスがとれるようになったり体の動かし方が分かったりしていきます。
ヘレンでは、リトミック、ハンモック、シーソー、バランスボール、巧技台、コンビカー、散歩、地域の公園の遊具などで遊んでいます。
ヘレン荻窪の楽しい粗大運動!遊園地やヘレン公園で遊ぼう!
ヘレン荻窪には、重症心身障害児クラス「うみ組」と中等度の障害を持つお子さんのクラス「そら組」があります。遊びの一部を紹介します。
5月のうみ組さんのリトミックのテーマは遊園地でした!
スタッフの膝をジェットコースターの乗り物に見立てて座り体の揺れを感じたり、座位保持椅子をコーヒーカップに見立ててお友だちと回ったりしました。
トランポリンや滑り台にも挑戦し、半円形のプラスチック「ミニトップ」の上に乗ってくるくる回るなど、たくさん体を動かしました。最後はオーガンジーにくるまれてリラックス♫♪
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そら組さんでは、 保育園内に台やはしごなどがセットになっている巧技台(こうぎだい)を利用して「ヘレン公園」を作り、滑り台や階段、一本橋など様々な運動に挑戦しました。またある日は、コンビカーでお部屋を駆け抜けるダイナミックな遊びをしました。
ダンボールを組み合わせ、迷路のような探検ごっこも子どもたちは大好きです。
そら組のお子さんは、階段の上り下りをしたり、狭いところを試行錯誤しながら通ったりしています。”この幅だったら通れるな”と感じることは、自分の外と中を十分に認識できているということです。
お子さんの意欲を大切にする遊びや保育
ヘレン荻窪のお子さんたち、とても楽しそうに粗大運動に取り組んでいます!
ヘレンではお子さんの意欲を引き出す遊びや保育を行っており、その子のペースや方法に合わせたコミュニケーションを大切にしています。
うみ組の重症心身障害児のお子さんたちも、一人ひとりの方法で伝えてくれますので、くるくると回る動きが苦手なお子さんにはそっと揺らす・回数を減らすなど、個別に対応しています。逆に大きな刺激を好むお子さんには、回数を多くしたり大きく動かしたりしています。
ヘレンでは楽しい「遊び」の中で、思いを伝える社会性も育んでいます。
お子さんは本当は伝えたいことがあり、こんな遊びをしたい、こんな動きだったら好きだなという思いがあるかもしれません。
また、保護者の皆さんも、反応が分かりにくくどうやって遊んで良いか分からない、子どもの意欲をどうやって引き出したら良いか分からないとお悩みかもしれません。
ヘレンでは、保護者の思いに寄り添い、お子さんの成長を育んでいくお手伝いをできたらと思っています。
後編では、感覚の発達を促すもう一つの遊びである、「感触遊び」について詳しくご紹介しています!
ヘレン荻窪ではそら組・うみ組ともに2022年度入園の園児を募集しています
ヘレン荻窪では、重症心身障害児クラス「うみ組」と中等度の障害を持つお子さんのクラス「そら組」ともに、2022年度入園を希望される園児の方を募集しています。
ヘレンへのご入園をご希望される方には、まずは利用案内の説明動画視聴をお願いしております。少しでもご興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお申し込みください。お待ちしています!